令和3年度「職業実践専門課程等を通じた専修学校の質保証・向上の推進」
(ⅲ)教員研修プログラムの構築
成果目標を達成するための具体的な方法

令和3年度の取組

以下の会議(教員研修プログラム開発委員会、学習評価WG、ICT活用WG)等を通じて、調査、開発、セミナーの準備を行う。

1. 会議(目的、体制、開催回数、役割等)

教員研修プログラム開発委員会

役割 本事業で開発する2種の教員研修プログラム開発に関する方向性の確認および予算執行管理等を担当する。
体制 専門学校代表者4名、学識経験者1名、企業2名
開催回数 3回(8月、11月、2月)*11月は福岡、2月は東京にて対面で開催予定

学習評価WG

役割 非認知能力の評価のための「手引き」(プロトタイプ版)および教員研修プログラム(プロトタイプ版)の調査・開発、検証等を担当する。
体制 専門学校代表者3名、学識経験者4名、企業1名
開催回数 5回(7月、9月、11月、1月、2月)*11、1、2月は福岡にて対面で開催予定

ICT活用WG

役割 アダプティブラーニング教授法(プロトタイプ版)の開発およびその内容習得のための研修プログラム開発、検証等を担当する。
体制 専門学校代表者3名、学識経験者2名、企業2名
開催回数 5回(7月、9月、11月、1月、2月)*11、1、2月は東京にて対面で開催予定

2. 非認知能力の評価のための「手引き」および研修プログラム開発、検証の手順等

これまで得られた
知見(抜粋)
  • 専門学校教員の言語化にはいくつかバリエーションがあり、文脈に応じて使い分けられている。それぞれの力の内実には分野特性が反映されている。
  • 教員が能力観をどのようなところから引き出しているかについては、汎用的な能力が先に出発点のイメージの場合もあれば、専門的具体的技術が出発点になっている場合がある。
  • 非認知能力は「汎用性が高いもの」と、専門性の高い「個別性が高いもの」が存在する。社会人として求められる汎用的なコミュニケーション能力と、美容師として求められるより専門的なコミュニケーション能力は異なる。
  • どういった契機から学生の非認知能力を養成しようとしているのかを捉えていくことが重要。実習を通じて個別性の高い非認知能力を身に付けさせるのか、実習を通じても汎用的な非認知能力は身についているか、など、非認知能力の言語化や目標化にあたっての契機を整理することも重要。
  • 非認知能力に関する目標設定における柔軟性に対する視点、業界の求める能力像、人材像を意識化して言語化し教育実践に落とし込んでいくアプローチ、教育対象の有する能力に寄り添いながら能力像や教育像を柔軟に組み替えるアプローチ、の2つがすりあわせされながら教育実践がなされているのではないか。
開発手順等
  1. 学習評価WGにて、これまでに得られた知見を再度丁寧な分析および非認知能力に関する概念を整理し、「手引き」および研修プログラムのラフ版を作成する。
  2. 「手引き」および研修プログラムのラフ版について、専門学校3校を対象としたアクションリサーチやワークショップを実施し、内容を具体化する。委員3名を派遣し、4回程度実施。
  3. 上記a.b.の結果を基に「手引き」および研修プログラムプロトタイプ版を開発する。
  4. 手引きおよび研修プログラムプロトタイプ版を専門学校3校で検証する。

3. アダプティブラーニング教授法習得のための研修プログラム開発手順

これまで得られた
知見(抜粋)
  • アダプティブラーニングが従来の教育の考え方や方法と比較して異なっていること、高い成果をあげていることを教員や関係者が理解・納得することが求められる。具体的には、「学生・生徒の幅広い多様性や就職先業界動向から、受け身から主体的な個別最適的な学習スタイルが求められてきていること」等。
  • 対象に合わせた能力開発、興味開発に資する授業設計スキルを教員が身につけることが求められる。具体的には、「応用行動分析学の考え方から、教育内容を具体的な行動に言語できるスキル」等。
  • 教えることではなく、適切な問い等を投げかけることで学生・生徒の学びを深める、促進させることができるスキルが求められる。具体的には、「認知心理学的なアプローチからのファシリテーションスキル」等。
  • オンライン授業におけるインストラクショナルデザインの実践知不足という意見もあることから、ICTをいかに授業に組み込んで有効な教育サービスパッケージに仕上げるかを考えて実践できるスキルが求められる。具体的には、「実技指導を、ICTを活用して遠隔で有効に行えるスキル」等。
  • 教員の基礎的なICTリテラシーが求められる。Googleツールの使い方、Officeツールの使い方、簡単な動画編集、SNSの使い方・注意点といった基礎的な内容の理解と学んでみるという姿勢等。
上記知見から
本事業における
アダプティブラーニング
の定義
  • デジタルコンテンツ(教材)とICTツール(コミュニケーション)を活用した学習支援(適切なタイミングで適切な声掛け・アドバイスを行う、学習計画立案)を通じて、学生一人ひとりの学習目標が達成できること。
研修到達目標
  • 授業デザインにデジタルコンテンツを導入し、ICTツールを活用して学習支援を行うことができる者を育成する。
開発手順
  1. これまでに得られた知見をもとに、GoogleClassroom、スプレッドシート、Slack、Zoom等を利用した教員・学生間でコミュニケーション、ピアラーニングを学習するための60分程度のビデオ教材(プロトタイプ版)を2本開発する。
  2. 令和2年度調査を実施した調査対象校の中から2校程度を抽出し、再度委員3名を派遣して丁寧な調査を実施、この結果からケーススタディ(プロトタイプ版)2例を開発する。
  3. 上記a.b.で開発した教材の検証するために、東京・新潟を会場として4時間程度の講座を開講。効果測定として満足度や改善点等の情報を収集するためのアセスメント調査を実施。
  4. アダプティブラーニング教授法と教授法習得のための研修プログラム(プロトタイプ版)を取りまとめる。

4. 成果の取りまとめ等

成果物
  • 非認知能力の評価のための「手引き」
  • 教員研修プログラム(プロトタイプ版)
  • アダプティブラーニング教授法
  • アダプティブラーニング教授法習得のための研修プログラム(プロトタイプ版)
普及方法等
  • 各成果物は冊子および電子データとしての取りまとめる。
  • 成果物は、専門学校関係者への配布およびHP、SNSから情報公開する。
  • 令和4年2月に東京にて60名程度の成果報告会を開催する。

事業終了後の方針について

  1. 本事業で開発する教員研修プログラムを継続実施するための組織をつくり、教材のフォローアップおよび継続的に講座を実施し、活用学校数の毎年度の増加を図る。
  2. 事業で開発する教員研修プログラムおよび教材等はHPにて公開し、全国の専修学校などに対して周知する。

※本事業の取り組みは、本協会ばかりでなく専修学校全体の取組となるよう配慮する。

事業実施における特記事項について

本会は、「教育支援体制整備」事業と「共通的基盤整備推進」事業を別に行うこととしており、事業を同時に行うことにより以下の相乗効果を見込んでいる。

  1. ホームページ作成は、別の事業と合同で作成することにより経費を削減できる。
  2. 成果報告会等は、別の事業と合同で開催することにより経費を削減できる。