令和4年度
専修学校は、社会・産業ニーズに即応しつつ多様な教育を柔軟に展開して、実践的な職業教育を実施している。高等教育機関全体の中では、大学に次ぐ学生数を受け入れており、地域密着型の高等教育機関として、高い進学率となっている。また、留学生や社会人の受入れも多く、平成26年度からは、企業等と連携してより実践的な職業教育に取り組む「職業実践専門課程」の認定制度が開始され、約3割の学校が取組を進めている。「職業実践専門課程」では、学校関係者評価や、情報公表等が要件として求められており、こうした質保証・向上の取組は、全ての専門学校で進められていくことが望まれている。
本事業では、こうした状況を踏まえ、専修学校において教育資源を効果・効率的に活用し、その教育成果を適切かつ魅力的に公表していくための教職員の育成と継続的な組織体制を構築していくため、教育の質の向上に関する各種関連業務を担う専門スタッフ育成プログラムを開発実施する。このことにより、各専門学校が地域社会や産業界などからの声や期待を意識し、積極的に説明責任を果たしていく体制を整備する。
また、本事業で開発する専門スタッフ育成プログラムの充実・普及や専修学校で行われている情報公開の卓越した事例等を紹介・共有する場として、セミナー等を開催し、広く専修学校への普及に努める。
さらに、現状の情報公開等の資料を含めた各省庁への提出書類は莫大であり、かつ記載事項の重複等により事務担当者の労力は増すばかりである。本事業では、こうした状況を精密に把握し、重複している書類や記載事項の整理を行うための調査を実施することとしている。この調査の結果を踏まえ、各省庁等における書類の簡素化や効果効率的な情報管理の提言を通じ、現状の改善を目指すこととしている。