令和4年度「職業実践専門課程等を通じた専修学校の質保証・向上の推進」
(ⅰ)社会的評価の一層の向上のための共通的基盤整備の推進
成果目標を達成するための具体的な方法

令和4年度の取組

以下の会議(共通基盤整備実施委員会、運営委員会)等を通じて、調査、開発、セミナーの準備を行う。

1. 会議(目的、体制、開催回数、役割等)

共通基盤整備事業実施委員会

役割 本事業が目的を達成するために事業の方向性、進捗状況および予算執行状況について検討・管理する。
体制 専門学校代表者8名
開催回数 5回(7月、9月、11月、1月、2月)

共通基盤整備事業運営委員会

役割 本事業の各種成果物の開発、検証、普及等を行う。
体制 専門学校代表者7名、大学代表者1名、企業代表者2名、団体1名
開催回数 3回(8月、12月、2月)

2. 自己点検・評価モデル ー共通的評価基準モデル2022ー 普及セミナー

目的 令和3年度に開発した、自己点検・評価モデルを普及することにより、専門学校における透明性の高い適切な自己点検・評価体制を整備する。
概要 令和3年度事業に開発した自己点検・評価モデルを普及するためのセミナーを全国5会場(内オンライン1回)にて開催する。
日程等 令和4年8~10月
会場等 対面4か所(東京、京都、岡山、福岡)およびオンライン1回
対象 職業実践専門課程認定校 約1100校程度

3. 第三者評価簡略化モデルおよび組織運営ガイドラインの開発

目的 第三者評価に関する理解を深め、たとえ中小規模の学校であっても第三者評価への積極的な参加・受審を促すため体制を整備する。
概要 令和3年度に実施した、第三者評価機関に対する聞き取り調査を丁寧に分析・整理し、専門学校において簡略化された第三者評価を理解・体験するためのモデルを開発する。 加えて、既存の第三者評価機関において本事業で開発する第三者評価簡略化モデルの導入・運用を支援するための組織運営ガイドラインを開発する。
方法 ①令和3年度に開発した第三者評価簡略化モデルの精査に加えて組織運営ガイドラインを開発する。(令和4年7~10月)
②①の開発物を第3者評価機関2校程度に試行・検証する。(令和4年10~令和5年1月)
③試行結果をもとに、第三者評価簡略化モデルおよび組織運営ガイドラインを完成する。(令和5年1~2月)

4. 第三者評価簡略化モデルおよび組織運営ガイドラインの検証

目的 第三者評価簡略化モデルおよび組織運営ガイドラインの内容を検証し、完成版作成に必要な改善点等を明確にする。
概要 専門学校3校を対象とし、既存認証機関3社が各1校ずつを担当して評価を試行する。
方法 ①自己点検・評価【共通的評価基準モデル2022】普及セミナーを通じて、検証協力3校を選定する。
②審査はa.書類審査→b.インターネット審査→c.現地審査の3段階で実施する。
a.書類審査
第三者評価簡略化モデルをもとに専門学校から書類を提出し、内容を審査する。
審査は、1校につき4名程度の審査員が組織運営ガイドラインに則り、6時間程度で内容を確認する。
b.インターネット審査
提出された書類をもとに、学校責任者、学校運営管理者等を対象として職業教育マネジメント、質保証等に関する事項を審査する。
審査は、1校につき4名程度の審査員が組織運営ガイドラインに則り、2時間程度で内容を確認する。
c.現地審査
審査員2名程度を審査対象校に派遣し、教員へのインタビューや施設設備を5時間程度で審査する。
③審査が決められた手順に則って行われ、審査記録が適切に管理されていることを確認する。
確認は、既存認証機関3社が選定する2名の委員により評価委員会を設置し、2回程度の委員会を開催して確認する。
④上記①②③を通じて、モデルおよびガイドラインの改善点などを明確にする。
日程 令和4年10月~令和5年1月

5. 内部質保証人材育成プログラムの開発

目的 認証機関に依存せず、専門学校内部において質保証を行える体制を整備する。
概要 専門学校内部において質保証を担当する人材育成プログラムを開発する。 プログラムは、知識学習および演習などを含む15時間程度を想定する
方法 令和3年度に実施した内部質保証人材育成プログラム作成調査の結果を丁寧に分析することにより、要件や知識等を整理し育成プログラムを作成する。
内容 質保証向上に関する概要理解、自己点検・評価や内部監査の手順や方法、評価に関する基準や特徴の理解等
日程 令和4年7~11月

6.内部質保証人材育成プログラムの検証

目的 内部質保証人材育成プログラムの内容を検証し、育成プログラム完成版を開発する。
概要 本年度開発する内部質保証育成プログラムの検証を目的とした講座を2会場で開催する。
日程 令和4年11月
方法等 15時間のオンライン学習
対象 職業実践専門課程認定校 約1100校程度

7. 成果公開等

成果報告会の実施

規模 令和5年2月 1回 60名程度
手法 セミナー形式

ホームページおよびYouTubeチャンネルによる情報公開

規模 本事業の成果物をホームページおよびYouTubeから公開する。

事業終了後の方針について

  1. 本事業の取り組みは、専門学校の質保証・向上の推進を目指すものであり、本事業により開発する各種モデルは目標を達成するための一定の方向性を示すものとなる。こうしたモデル等をベースとして継続的にPDCAサイクルを回し続け、その内容を充実・普及させることが重要であることから、本事業を継続的に推進していくための組織を設置する。
  2. 本事業で開発する各種モデルはHPにて公開し、全国の専修学校等に周知する。

※本事業の取り組みは、本協会ばかりでなく専修学校全体の取組となるよう配慮する。

事業実施における特記事項について

本会は、「教職員研修プログラム開発及び推進」事業と「専門スタッフ育成と情報公開の促進体制整備」事業を別に行うこととしており、事業を同時に行うことにより以下の相乗効果を見込んでいる。

  1. 本事業が作成する各種モデルは、別に行う専門スタッフ育成と情報公開の促進体制整備事業と連携し、その成果を共有することによりシナジー効果が期待できる。
  2. ホームページ作成は、別の事業と合同で作成することにより経費を削減できる。
  3. 成果報告会等は、別の事業と合同で開催することにより経費を削減できる。
  4. 一般財団法人職業教育・キャリア教育財団が主催する全国の協会事務担当者会議において、総合的に普及することができる。