令和5年度
1.背景
2018年11月に2040年に向けた高等教育のグランドデザイン答申が発表され、高等教育機関の認証評価等による教育研究活動により大学の質保証・向上の取り組みが行われている。また本年、私立学校法改正が決定し、教学マネジメントとともに、私立大学にはこれまでなかった中期計画の策定が法定の義務となり、その計画の進捗状況の達成度評価が新たに求められ、情報公開の内容と範囲が相当に拡大している。
専修学校の質保証・向上の取組では、自己点検・評価と学校関係者による学校評価、及びそれらの評価結果を含む情報公開により行われているが、未だ実施率は低い状況である。職業実践専門課程においては、実施内容の質が問われている結果が、昨今の職業教育のマネジメントに関する調査結果から見受けられる。
これらの状況において、職業実践専門課程の更なる充実が不可欠であり、フォローアップの見直し、修学支援新制度との連動を踏まえ、文部科学省の従来の自己点検・評価表例示や評価項目を基本としながらも、これら変更等の必要性を反映した運用が求められることから、充実に向けた実行内容の普及・支援が必要となる。
2.本事業のねらい
本事業では、現状を踏まえ自己点検・評価の点検項目と運用ガイドラインの改訂が必要であり、これらの運用を職業教育のマネジメントとして意味のある活動を実施していくために必要な自己点検・評価を行う人材育成を継続して行う。そのために、各地で、内部質保証人材育成を行うことが可能な講座を開発し実施する。また継続的に講座を運用する上で、講座を行う講師育成も行うことで、継続的な普及促進体制を整備する。また、従来行われてきた学校関係者評価委員会の実態を調査し、私立学校法改正等を踏まえ「学校関係者評価委員会」が果たすべき役割を整理し直し、学校関係者評価委員会運用ガイドラインを開発することで、学校の評価活動を促進する。
こうした取り組みを継続的に普及・改善し、学生・保護者、そして産業界に積極的に説明責任を果たす学校を増やすための体制を整備する。